白銀の世界で生き抜く可憐な少女

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人生は気付きの連続である。

幼児はいつの間にか水が冷たいことを知り、雨に打たれると服が濡れることに気付く。
中高生になると、教師に「茶髪は禁止なのに白髪染めはいいのか?」と問うと怒られることを知り、体育教師のご指導中に指の骨を鳴らすとバインダーの角で頭を殴られることに気付く。
社会に出ると、退勤時刻は一切守られないのに5分の遅刻でネチネチ嫌味を言われることを知り、休日出勤を強制されるのに有給取得はお伺いを立てる必要があることに気付く。

人生は気付きの連続である。

白銀の世界に作られた集落の中でも毎日気付きの連続だ。
課金という魔法を使えない我々は札束で殴られる日々を過ごし、サーバーの方針に意見を挟むことすら出来ずに、積み重ねられた札束に従って遊ぶしか選択肢がないことに気が付く。
ユニコーンやサンタのソリで移動している人を見て、いつか自分も…!と思ったのは遠い昔。
あれ?うちの集落まだ徒歩で移動してるじゃん。と、自分の集落だけ文明が停滞していることに気が付く。

気付きは人生のスパイスである。

白銀の世界にはナタリアというスパイスが効きまくった少女が存在しているのをご存じだろうか。
ゲームを始めると、彼女は遭難した人々を助けて欲しいと言いながら白熊に乗ってあらわれる。
そしてチュートリアルが終わると言ってくるのだ。

「課金したら仲間になるわよ

数百円の課金でSSRのキャラが手に入る。
しかもアイテム付きだ。
これを見ている大多数の方々の集落にも彼女がいることだろう。

数日後に気が付くのだ。
「あれ…?ナタリアの欠片ってどこで手に入れるの…?」
毎日コツコツガチャを回し、少しづつジャスミンの欠片は増えるのにナタリアの欠片が増えないことに。

育てようとして気が付くのだ。
「あれ…?共通の欠片を変換するアイコンがない…。」
ナタリアだけ共通の欠片を使えないことに。

ナタリアの欠片の入手方法を探して気が付くのだ。
「え…VIPの課金でしかナタリアの欠片って手に入らないの…?」
課金以外まともに育てる方法がないことに。

少し課金して気が付くのだ。
「覚醒完凸させるのにいくらかかるんだよwww」
育て上げるのに4万円かかることに。

数か月遊んでから気が付くのだ。
「3期のSSR英雄ステータス高すぎない?!」
後に追加される英雄のほうがステータスが高くて、初期英雄が倉庫番になる未来に。

ぶち〇すぞ






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